2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『キャパ その死』(リチャード・ウィーラン著・沢木耕太郎訳、文藝春秋、1988年12月)

キャパがスペイン内戦で有名になってからの後半生を辿った伝記。1939年にアメリカに渡り、1954年5月インドシナにおいて40歳で地雷を踏んで死ぬまでの15年間のことである。キャパといえば、Dディの写真が一番最初に頭に浮かぶが、あまりにも戦場の前線で動き…

『ハプスブルグ帝国、最後の皇太子』(エーリッヒ・ファイグル著・北村 佳子訳、朝日新聞出版、2016年4月)

オーストリアは、第一次大戦を引き起こしたフランツ・ヨーゼフ皇帝の名前位しか知らなかった。フェルディナント大公が暗殺された後、甥のカール一世が即位していたのだ。本書はそのカール一世の息子達の物語である。カール一世は、1918年11月12日ハプスブル…

『HTML5&CSS3標準デザイン講座』(草野 あけみ著、翔泳社、2015年11月発行)

Web

CSSによるデザインの教科書であるが、いままで読んだ中では一番良い。基本的なことは少なく、中級レベルの実用的な解説が中心になっている。JavaScriptのことはほとんど出てこないで、HTML+CSSというクラシックなWebの作り方であるが、CSS3の説明も適度にあ…

『戦艦大和の運命』(ラッセル・スパー著・左近允 尚敏訳、新潮社、1987年8月)

イギリス人の記者がこのような本を出しているとは、ちょっとびっくりだが、内容はなかなか良く調べてある。日本人の書いたものと違って、米軍の視点が半分以上入っているのが興味深い点である。読んでみると戦艦大和について実戦の経験者に取材し、話を聞い…

『物語 ストラスブールの歴史』(内田 日出海著、中公新書、2009年10月25日発行)

ストラスブールは、フランスとドイツの国境地帯 アルザスの都市である。ライン川の支流のイル川の三角州の中に作られた。ローマ時代よりも前、ケルト人がその元を作ったのだが、川と川に囲まれた領域は、見知らぬものからの攻撃を避けるのに都合が良いという…

『第二次世界大戦の起源』(A. J. P. テイラー、吉田輝夫訳、中央公論社、1977年3月25日発行)

第一次世界大戦の後から、第二次世界大戦が始まるまでの期間のヨーロッパの体制について。特にドイツ、イギリス、フランス、イタリアを中心とする。ベルサイユ体制、エチオピア戦争とロカルノ条約、オーストリア併合、チェコスロバキアの危機を経て、ポーラ…