2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『第三帝国の興亡 2』(ウイリアム・シャイラー著、東京創元社、1961年刊)

第2巻の中心は、戦争への道1934年から1938年である。1936年ラインランド占領はフランスの影に怯えながら、ライン川を渡り、非武装地帯を占領する。1938年オーストリア併合は1937年に準備を開始した。ヒトラーは1937年には戦争に乗り出す決意を固める。1938年…

『第三帝国の興亡 1』(ウイリアム・シャイラー著、東京創元社、1961年刊)

第三帝国はナチスの時代である。全5巻の大著である。本書・第1巻は、ヒトラーのナチが台頭し、ヒンデンブルグの後を次いで首相兼総統として権力を固めるまでを描く。著者の強みは、同時代・場所で取材を重ねた経験と、同時に戦後の押収された資料を閲覧でき…

『歴史の逆襲』(ジェニファー・ウエルシュ著、朝日新聞出版、2017年5月)

本書はもちろんアメリカの政治学者フランシス福山『歴史の終わり』に対するアンチテーゼである。『歴史の終わり』は東西冷戦の終結により、共産主義に対して自由民主主義が勝利したことは人類の歴史が自由民主体制へむかって収束しつつあること、それ以外の…

『シャーロック・ホームズの紫烟』(長沼 弘毅著、文藝春秋、1966年発行)

シャーロッキアンが書いた本を読むのは初めてだが、なかなか洒脱な趣があって良い。大学、コカイン、たばこ、タイヤ、引退後の4章からなる。たばこの章が一番長いが、たばことパイプを扱う。よく調べたものだ。読まねばならない本、ということではないが、読…