2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『この空のかなた』(須藤靖著、亜紀書房、2018年7月発行)

新聞連載の記事をもとにしただけあって、分かりやすくてとても面白かった。宇宙の壮大さ、美しさもさることながらびっくりすることが多い。最近の話では重力波の観測が一番ロマンティックですが、本書の著者も大学院の最初の2年間は重力波の研究を行っていた…

『バルカン―「ヨーロッパの火薬庫」の歴史』(マーク・マゾワー著、中公新書、2017年6月発行)

本書は2000年に発行された本の翻訳である。オスマン帝国時代、19世紀、20世紀の第一次戦争前、第二次世界大戦後=ギリシャ以外は共産圏の時代、最後はソ連崩壊後の話(少し)である。バルカンという地域は理解するのが難しい。オスマン時代はヨーロッパより…

『平成の重大事件 日本はどこで失敗したのか』(猪瀬直樹・田原総一朗著、朝日新聞出版、2018年6月発行)

あと、11ヵ月弱で平成が終り、新しい年号となる。最近、平成を振り返る企画がちょくちょく出てきている。その1つということで、なんとなく過去を振り返ってみようかと言う気持ちになる。振り返ってみれば、会社や仕事が起動に乗り始めたのは昭和の最後の方だ…

『後醍醐天皇』(兵頭 裕己著、岩波新書、2018年4月発行)

南北朝という日本史の特異な一時期を起こした後醍醐天皇の時代について語っている。楠正成とか足利尊氏とか新田義貞とか歴史に名を残す武士のみでなく、僧侶とか地方の南朝に参加した人の名前がいろいろでてくる。立花隆の本によると、歴史の記録に残ってい…