2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『軍事の日本史 鎌倉・南北朝・室町・戦国時代のリアル』(本郷 和人著、朝日新聞出版、2018年12月発行)

全般的にちょっと細切れな話が一杯出ている。面白い味方が随所に紹介されてはいるが、独語の充実感が足りない。 例としては、秀吉の戦争に対する取り組みが独創的であるという話の中に、鳥取城の兵糧攻めの話が出てくる。これ自体は面白い話であるが、トピッ…

『ダークウエブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人達』(木澤 佐登志著、イースト・プレス、2019年1月発行)

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タイトルはダークウエブの話とあるが、それはほんの断片的に知っているような話がでているだけ。あとは、寄せ集めのネット周辺のゴミを集めた本。途中まで読んだが得るものなし。 ネットの細切れ知識を寄せ集めるとこんな本ができるという良くない見本である…

『民主主義の死に方 二極化が招く独裁への道』(スティーブン・レビッキー他著、新潮社、2018年9月発行)

アメリカにおいて共和党と民主党の対立が先鋭化してきており、特に共和党で手段を選ばず勝つという方法をとるようになってきている。トランプが共和党の大統領候補となり、結局、大統領になったのはその流れに載っているものとも言える。 著者二人は世界各国…

『知ってるつもり 無知の科学』(スティーブン・スローマン&フィリップ・ファーンバック著、早川書房、2018年4月発行)

説明深度の錯覚:説明する前と説明するあとで理解が深まるp.30 人間が一生に貯める知識の量は一ギガバイト程度(ランドアー)p.37 人間のニューロン数は1000億個 p.40 人間は自分が思うよりも無知である p.46 超記憶症候群は脳の記憶容量が大きいことを示す…

『ブレないトランプが世界恐慌を巻き起こす』(大竹 慎一著、徳間書店、2018年10月発行)

この本は読む価値があるのだろうか? ⇒あるかな・・・。いままで知らなかった概念を幾つか学べた。 米中貿易戦争をみて、この根本には、アメリカの国家戦略が変わった、中国との間で安全保障上の脅威を感じている、というのは合意できる。 対中追加関税2500…

『宇宙最大の爆発天体ガンマ線バースト どこから来るのか、なぜ起こるのか』(村上 敏夫著、講談社ブルーバックス、2014年3月発行)

ガンマ線はX線よりもエネルギーが高く、透過力の強い電磁波。可視光は1電子ボルト(1eV)。X線は1万eV、ガンマ線は100万eV程度。地球の大気を通らないのでずっと観測できなかった。人工衛星で観測。ベラ衛星で、世界最初の報告は1967年7月2日。1973年に天文学…

『お金の流れで読む日本と世界の未来』(ジムロジャース著、PHP新書、2019年1月発行)

新書なのでやむを得ない部分もあるが、雑ぱくな議論が多い。そもそもジムロジャースが雑ぱくな議論が持ち味のような気もする。また、いろいろなしがらみを外して、大きな目でみると方向性は正しいように感じる。長期投資の観点で考えると正しいかもしれない…

『壁の向こうの住人たち アメリカの右派を覆う怒りと嘆き』(A.R. ホックシールド著、岩波書店、2018年10月発行)

素晴らしい調査のまとめ。多民族・多宗教国家のアメリカならではの問題もあるけど、ルイジアナの環境汚染のひどさに関わらず、環境規制に反対するという矛盾がなぜ生じるか? ということが良く理解できる。 ただ、最後の部分のルイジアナ州でトランプが人気…