2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『住友銀行秘史』(國重 惇史著、講談社、2016年10月発行)

バブルの末期に住友銀行とイトマンであったできごとの裏話。 住友銀行の天皇といわれた磯田一郎会長が辞任するまでのいきさつ、磯田の腹心でイトマンに送り込まれた河村良彦社長が伊藤寿永光に取り込まれて不動産事業にのめりこむ。また、絵画取引では許永中…

『デジタルエコノミーの罠』(マシュー・ハンドマン著、NTT出版、2020年11月20日発行)

Googleはスピードを最も重視している。2000年初頭の実験では、検索クエリーで10件を返すよりも20件を返すとほんの僅か応答が遅くなる。それによってトラフィックは2割減る。粘着性(=繰り返し戻ってくる)は、スピードによって決まる。 ネットフリックスの…

『世界の起源ー人類を決定づけた地球の歴史ー』(ルイス・ダートネル著、河出書房新社、2019年11月30日発行)

科学者が書いた人類の歴史である。本書は地球という星の地学的変動と人類の活動を関連づけて説明している。大気などの地球環境の物理的な特性、陸の成り立ち、大陸の移動などによって人類の歴史が決定付けられているという視点が斬新である。地球の変動は億…

『ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の心理』(バーキン・マルキール著、日本経済新聞社、2016年3月9日発行)

ファンダメンタル価値は投資対象には絶対的な価値があり、それは現状分析と将来予測を注意深く行うことで推定できると考える。砂上の楼閣派はケインズの美人投票論に代表される。 1959年米国はトロニクスブームの成長株コンセプトでPERがプラス15倍、意味不…