2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『ヨーロッパ冷戦史』(山本健著、ちくま新書、2021年2月10日発行)

北大西洋条約。1949年4月、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、イタリア、デンマーク、ノルウェー、ポルトガル、アイスランドの12か国で調印。北欧から地中海まで相互防衛の軍事同盟。北大西洋条約機構(NATO)とな…

『ラストエンペラー習近平』(エドワード・ルトワック著、文春新書、2021年7月20日発行)

さすがに戦略家というだけあって着眼点・分析力がなかなかスゴイ。 中国では、共産党が国家を領導するので、共産党中央委員会総書記が国家主席より上位である。総書記は7人の中央政治局常務委員から選ばれるが、国民による投票は行われないので国民の信任が…

『アフガン侵攻 1979-89 ソ連の軍事介入と撤退』(ロドリク・ブレースウェート著、白水社、2013年2月10日発行)

ソ連第40軍と航空部隊は1979年12月25日アフガニスタンに侵攻を開始し、1989年2月までに主力軍は撤退を完了した。 1973年7月ダウドは共産主義将校の支援を得て、無血クーデターによって国王を退位させる。ソ連はダウドを支援し友好関係を結ぶ。しかし、徐々に…

『刑事弁護人』(亀石 倫子、講談社現代新書、2019年6月20日発行)

警察が捜査対象者やその関係者の車両にGPS端末をくっつけて行動を追跡していた。 このような捜査手法が合法かどうかについて争い、最高裁判所の大法廷において、違法であるという判決を勝ち取った弁護団の記録である。 なかなか迫真的なドキュメンタリーにな…

『イギリス1960年代 ビートルズからサッチャーへ』(小関 隆著、中公新書、2021年5月25日発行)

1960年代が1980年代のサッチャーが登場する機会を作りだしたというのが本書の仮説であり、本書はそのようなストーリーに沿って書かれている。 1960年代の「文化革命」とりわけスウィンギング・ロンドンの描写が楽しい。戦後しばらくして豊かな社会となり労働…

『敗者のゲーム 原著第8版』(チャールズ・エリス著、日経BP、2022年1月8日発行)

S&P500の平均リターンを分析した調査を見ると、1980~2016年20年間のトータルリターンのすべては35日間(5000日間の取引日の1%に満たない)に達成されている。 投資哲学・投資コンセプト。アクティブ運用の4つの形態は次のとおり。 ・長期的に見て失敗する…

『株式市場の本当の話』(前田 昌孝著、日経プレミアシリーズ、2021年3月8日発行)

経済の実態成長率と関係なく株が上がった。MCSI全世界株指数と日経平均の動きは一致している。配当も含めた日経平均(トータル・リターン・インデックス)は2020年11月25日に1989年末の最高値を超えた。2020年は外国人、投資信託、個人とも売りが買いより多…