2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『流浪の戦国貴族 近衛前久 天下統一に翻弄された生涯』(谷口 研語著、中公新書、1994年10月25日発行)

近衛前久は天文五年(1536年)五摂家筆頭近衛家稙家の長男として生まれる。 1467年応仁の乱以後、幕府権力は衰頽する。 1530年上杉謙信、1533年島津義久、1534年織田信長、1535年島津義弘、1536年豊臣秀吉、足利義輝、1537年足利義昭、1542年徳川家康、1543…

『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(小泉 悠著、東京堂出版、2022年4月25日9版)

ロシアにおける主権に対する考え方は、国境を越えても外部迄及ぶもの。 ロシアにおける国民とは、民族的なロシア人(スラブの兄弟であるウクライナ人、ベラルーシ人)のこと。 秩序観は、ロシア人の住むところには、ロシアの主権が及ぶというもので、これが…

『オッサンの壁』(佐藤 千矢子著、講談社現代新書、2022年4月20日発行)

2017年に毎日新聞社会部長に、全国紙女性初の政治部長となった著者の体験を中心とした主に男女間の(ジェンダ―)バリアに関する話である。 さっと読んでみた範囲では、あまり面白くない。一般に新聞記者やジャーナリストが書いた本はつまらないが、本書もそ…

『希望の歴史(下)』(ルドガー・ブレグマン著、文芸春秋、2021年7月30日発行)

ドイツ人が第二次世界大戦の終結の瞬間まで、士気が高く、精力的に戦い続けた。その理由は戦友を救いたいという友情である。イデオロギーではない。連合軍のプロパガンダ作戦は影響を及ぼさなかった。アメリカの兵士も同じで、仲間のために戦う。テロリスト…