「電子書籍交換フォーマットの共通化に向けた普及促進事業」の成果発表について

2月20日に行なわれた「電子書籍交換フォーマットの共通化に向けた普及促進事業」の「運用ガイドラインワーキンググループ報告」の資料を入手したのですが、この中に書かれた絵を見て失望しました。

このガイドラインで想定している出版制作プロセスは、従来と同様のプロセスDTPソフトを用いて紙の本を制作し、その校了データを用いて、変換加工により、電子書籍交換フォーマットのデータを生成する方式です。

このプロセスを用いる限り、電子書籍制作は、紙の書籍制作プロセスの追加作業となります。これが何を意味するかというと、工数も費用も従来のプロセスに対してプラスアルファとなることを意味します。

出版者にとっても著者・編集者にとっても費用と時間の節約にならないようなプロセスになり、これは印刷会社が喜ぶだけのガイドラインということになります。

このことについて誰も疑問をはさまないのでしょうか?