「EPUBは本当に必要か。全部PDFで良いじゃないか」
http://feedtailor.jp/wp/?p=297
もうだいぶ前のブログ記事で、結論は、EPUB必要ない、PDFで良いというもの、である。
しかし、最初にあるように、「依然としてまとまらないような気がして」、「そしてまた5年後か10年後かに「今年こそは電子書籍元年だ」って同じように言ってるんだろうなぁという将来が容易に想像できます。」が潜在的な動機である。
つまりうまく行ってないようだ→うまく行かないだろう→だめだというストーリー展開である。
EPUBでなければならない理由がない、PDFで良いじゃないかいう結論を導くために、EPUBとPDFの利点を比較しているのだが、現時点のEPUBとPDFを比較してみても意味がないのではないか?
未来のある時点でEPUBが普及したとするとその時は議論の前提が崩れてしまう、という意味で、結局は結果論(その先取り)に過ぎないような気がする。
むしろ、もっと本質的に考えるべきだ。つまり、EPUBはWeb技術をベースにしており、PDFは紙のデジタル化技術をベースにしているという素性の違いなのだが、生まれを考えるとWebとPDFは本質的に違うものである。そうすると、我々は、二つの本質的に違う技術について、それをうまく使って何ができるか?を考えるほうが良いだろう。
そういう点からするとEPUBの方に、新しい可能性がより大きそうだ。
たとえば、
・EPUBだと情報が構造化されているので再利用しやすい
・アクセシビリティもその一種
・EPUBの閲覧情報を収集するとか、
・収集した情報を分析するとか、
・スマートなマニュアルを作るとか、
PDFの仕様はあまりにも紙や印刷に最適化されすぎている。
リーダーもAdobeの世界だし、もうあまり新しい可能性がないように思うのだが。