『戦争の日本中世史』(呉座 勇一著、新潮選書、2017年4月発行第6刷)

蒙古襲来から応仁の乱までの200年間の武士を中心とする戦いの話。

鎌倉幕府成立から多少の時間を経て、平和ぼけしていた武士に襲いかかった蒙古襲来の話。

悪党論

南北朝時代

南北朝終戦

足利義満の治世〜応仁の乱まで。

過去の研究を**史観として規定してそれを否定する姿勢がちょっと強すぎて辟易する。これまでの研究を型にはめて否定する書き方は思考のステレオタイプに嵌まっていないか?

最後の章を読むと著者自身も歴史学をもって現代社会に当てはめようという姿勢をみせている。ここに来ると、著者自身も過去の研究者と同じように思想を先に決めておいて、自分の都合の良いように歴史を解釈しているんではないか? という懸念が裏付けられた気がする。

歴史を解釈するのに型にはめる必要はないと思うんだが。

中公新書の『応仁の乱』は面白かったので期待したのだが。ちょっと残念な出来だ。

http://d.hatena.ne.jp/anone200909/20161224/1482547342