『生命の起源はどこまでわかったか 深海と宇宙から迫る』(高井 研編、岩波書店、2018年3月)

深海と宇宙という2つの一見関係なさそうな分野で生命誕生の秘密を探る研究が進んでいる。

深海については深海熱水活動域が世界の海に多数あり、そこで原始生物が生まれた可能性があるという。

宇宙ではNASA土星探査惑星「カッシーニ」の観測により、土星の惑星であるエンケラドスに水があるということがわかった。エンケラドスを覆う氷の下には海があり、その海では深海熱水活動が起きているらしいという。

こうして宇宙と深海が生命誕生の研究対象となっている。宇宙の生命探求はアストロバイオロジーというのだそうな。

しかし、生命がどのように誕生したかは今のところ推測の範囲をでていないようだ。

本書は海と宇宙の研究者達が最新の研究状況を熱く語った本である。