『リバタリアニズム』(渡辺 靖著、中公新書・中央公論新社刊、2019年1月25日)

リバタリアンとは、自由市場・最小国家・社会的寛容を重んじる人達。

 アメリカではリバタリアン党がある。リバタリアン党は第3党だが小さな党で、50万人しか党員登録がない。リバタリアン系の団体は沢山ある。リバタリアン党の創設者ノーランチャートの絵では、個人の自由と経済的自由の両方を重視するのがリバタリアン

個人の自由を重視し、経済的自由を軽視するのは左派。個人の自由を軽視し、経済的自由を重視するのは右派である。

前半では、そうした団体やリバタリアンのプロジェクトを訪問して取材・紹介している。

 ニューハンプシャー州ではフリーステートプロジェクト(FSP)の参加者が移住している。

シーステディング研究所では、シーステッド構想を提唱する。パトリ・フリードマンによる。

 リバタリアンは多様だが、カテゴリーとして政府の関与の度合いと、自由を市場価値とする論拠で分類できる。

 ヨーロッパの方が先だが、社会主義への対抗としてできた。アメリカは、1930年代に生まれた。

ケイトー研究所はリバタリアンと最も関係の深いシンクタンク。専任スタッフ160人、客員研究員140人。世界のシンクタンクランキングで15位。

 ケイトー研究所とフレーザー研究所が発表する「人間の自由度指数」

Human Freedom Index | Cato Institute

 

追記:

『壁の向こうの住人たち アメリカの右派を覆う怒りと嘆き』では、リバタリアンは右派と位置付けられている。

『壁の向こうの住人たち アメリカの右派を覆う怒りと嘆き』(A.R. ホックシールド著、岩波書店、2018年10月発行) - anone200909’s diary