『アメリカの終わり』(フランシス・フクヤマ著、講談社、2006年11月28日発行)

本書のテーマは2001年9月11日以降の米国の外交政策である。フクヤマは自分自身がネオコンであると考えてきたが、イラク戦争を始めた動機になっとくできなかった。イラク戦争は意味がないと考えていた。ネオコンフクヤマにとってもはや支持できないものとなったという。

第1章、第2章のネオコンの話は正直理解できない。そもそもネオコンってどんな人達なんだろうというレベルなので難しすぎる。それに抽象的すぎて実感もない。

しかし、第3章以降のブッシュ政権の失敗についての批判点は良く理解できる。

アメリカの力の限界、それをきちんと理解しないままで9.11に対する脊髄反射としてアフガン、イラク戦争を起こしたブッシュ政権の失策は世界中の笑いものとして長く記憶に残るだろう。

本書はブッシュ政権の犯した過ちを整理して、どうしたら良いかという意見をまとめている。