『砂戦争 知られざる資源争奪戦』(石 弘之著、角川新書、2020年11月10日発行)

コンクリートに混ぜるための砂が不足している。

世界で毎年470~590億トンの砂が採掘されており、その7割が建設用コンクリートに混ぜる骨材として使われている。砂の市場規模は約700億ドル。

20世紀都市化の進展とともに、構想ビルが増え、セメントの需要が増える。セメント需要は中国、インドなどで需要が急増している。中国の人口の58%が都市に住む。世界の砂消費量の6割が中国。2000年に長江の中・下流の砂の採掘を禁止。採掘者は鄱陽湖に移動した。

2018年の砂輸入額トップはシンガポール。カナダ、オランダ、ベルギー、UAEが続く。輸出トップは米国。オランダ、ドイツ、ベルギー、オーストラリアの順で続く。

2007年中国は砂の対日輸出を規制。水道浄水施設の濾過砂の輸入が減った。中国は北朝鮮から砂を輸入。

ドバイは砂を輸入して都市を建設。ドバイの建設ラッシュで外国人労働者が増える。

ジャカルタの膨張。砂の採取で島が消える。

砂漠の砂は建築には使えない。セメントに混ぜるには細かすぎるし、角がないため強度が得られない。また、塩分が多すぎる。砂塵は長距離移動する。

砂マフィア。インドが酷い。

ナイジェリアのラゴスを作った砂は、ラグーンから採掘した。

シンガポールは砂の国家備蓄をしている。