後書きを見て仰天、最初の企画会議が1997年7月とのこと。出版まで16年かかっているのだ。
ローマ以前の時代から現代に近いところまでを簡潔にまとめた力の入った本という印象である。
『ドイツ史10講』とともに読む価値のある本といえる。
特に、ビクトリア女王の時代、1837〜1901。日本の留学生、遣欧使節団の訪問記録などと照らし合わせてみると一番親しみを感じるところである。
後半で映画のタイトルと照らしての説明はちょっとどうかとは思うが。面白い書き方ではあるが、歴史とフィクションはあまり混同して欲しくないな。
このあたりは『ドイツ史10講』と比べてやや不満な点ではある。