2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『ドイツ公使の見た明治維新』(M.v.ブラント著、新人物往来社、1987年)

日本の歴史の中で、一番興味深いのは明治維新、第2は太平洋戦争または第二次世界大戦、第3は戦国時代だろう。戦国時代については、織田信長を初め、どちらかといえば歴史小説の世界である。明治維新については、司馬遼太郎の本を面白いが、アーネストサトウ…

『プーチンの国家戦略 岐路に立つ「強国ロシア」』(小泉 悠、東京堂出版、2016年10月)

ロシア・プーチンというと、まず、資源・エネルギーという印象があったが、軍事や紛争、クレムリンの権力争い、宗教、宇宙まで踏み込んで解説する意欲的な書である。著者は30代前半であるがロシアの軍事や宇宙戦略を研究する専門家がいると言うことにも少し…

『コピペと捏造 どこまで許されるのか 表現世界の多様性を探る』(時実象一著、樹村房、2016年11月)

本書はコピペ、パクリ、捏造、改竄などの主に著作権関連で豊富な事例が掲載されているのでありがたい。検察の捏造や改竄は、単純な正義感から行われるものかもしれないが、極めて危険なことは確かである。著者が指摘するように、①デジタル編集ができるように…

『習近平はいったい何を考えているのか』(丹羽 宇一郎著、PHP新書、2016年10月)

中国が経済大国になったのは紛れもない事実であり、良かれ悪かれ、今後の世界は中国の状況に大きな影響を受ける。中国から米国への留学生の数が、日本より圧倒的に多い現状では、知らない間に米国が中国に対してより親近感をもつ国になるかもしれない。日本…

『ウィロビー回顧録 知られざる日本占領』(C・A・ウィロビー、番長書房、1973年)

G2とGSの対立の部分は赤裸々な記述があって面白い。G2の責任者ウィロビー将軍は吉田びいきであり、GSのホイットニー将軍と対立していたことは知られていることだが、それにしてもいろいろはっきりと書いていて三文小説より面白い。ホイットニー将軍の部下で…