2024-01-01から1年間の記事一覧

『チャプリンが見たファシズム 喜劇王の世界旅行 1931-1932』(大野 裕之著、中公選書、2024年7月10日発行)

1931年2月~1932年6月までのチャップリンの世界旅行の顛末記。なかなか面白い。

『オニールの成長株発掘法 第4版』(ウィリアム・J・オニール著、パンローリング発行、2022年6月5日発行)

オニールの方法は強気相場での手法のようだ。 また大化け銘柄を発掘することを強調している。 C:Current Quarterly Earnings A:Annual Earnings Increases N:Newer Companies、New Products、New Management、High off Properly Formed Bases S:Supply a…

『弱い円の正体 仮面の黒字国・日本』(唐鎌 大輔著、日経プレミアシリーズ、2024年7月8日発行)

2023年日本の経常収支は21兆3810億円だったが、それは第一次所得収支が34兆9240億円と史上最大だったため。貿易サービス収支は大きな赤字。 第一次所得収支は大部分が投資収益である。2022年でみると第一次所得収支の受取50.0兆円で、その内訳は証券投資収益…

『王墓の謎』(河野 一隆著、講談社現代新書、2024年5月20日発行)

なかなか雄大な構想を提案する書だ。 王墓の時代の死生観は、生死=時間が循環するのに対して、王墓消滅時代には、時間が直線的に流れるという点が面白い。

『技術革新と不平等の1000年史』(ダロン・アセモグル&サイモン・ジョンソン著、早川書房、2023年12月25日発行)

「技術的失業」1930年代にケインズが作った用語。 1960年代は25-54歳のアメリカ人男性で労働市場から締め出されていたのは6%程度だったが、今日では12%程度になっている。非大卒男性が実入りの良い仕事に就くのは困難になっている。 生産性バンドワゴン。…

『50歳からのトレーダー入門』(榊原 正幸著、PHPビジネス新書、2024年5月29日発行)

かなり乱暴な文章が多い。 たとえば、「2003年4月末に日経平均株価が「7607円」を付けたところで、デフレ経済はいったん終焉を迎えているのです。」(p.96)という記述があるが、この人は平均株価をインフレ・デフレの判断基準としているように見える。これ…

『モディ化するインド』(湊一樹著、中公選書、2024年5月10日発行)

モディ首相いるインド人民党(BJP)は2014年5月に政権成立。2019年の総選挙で2期目に入った。 モディ政権2期目で民主主義の形骸化、公平な選挙が実施されない。選挙債を通じた献金。SNSによる情報操作 ヒンドゥー至上主義が進み、イスラム教徒を社会生活から…

MSCIインデックスについて(ニュース&メモ)

MSCIインデックス追加・削除 MSCI指数とは? 世界の投資家が注目する指数の特徴など分かりやすく解説! - 経済・ビジネス|QUICK Money World - 日本株、円安で薄まる存在感 全世界株指数から14銘柄減 今堀祥和 - 日本経済新聞 追加 2022/2追加 商船三井…

『ライシャワー大使日録』(エドウィン・ライシャワー著、講談社、1995年9月10日発行)

1961年から1966年に日本大使を務めたライシャワー氏の手紙風の日記。後日、こうした形でまとめられることを想定していたようだが、当時の日米関係の一旦、天皇家、大使と首相・外相の付き合いなど良く分かる。

『避けられる戦争 米中危機が招く破滅的な未来』(ケビン・ラッド著、東京堂出版、2024年3月10日発行)

2020年習近平の新時代経済思想が「新発展理念」にまとめられた。これは「自立自強」、「双循環経済」、「共同富裕」の3本柱からなる。 一体一路は陸のシルクロードと海のシルクロードがある。インド洋の周辺では軍事に使える港の整備を進めている。経済的プ…

『ハッキング思考』(ブルース・シュナイアー著、日経BP、2023年10月16日発行)

2020年ロシアの対外情報庁(SVR)はソーラーウィンズ社(SolarWinds: ネットワークソフトウェアメーカー)の所有するアップデートサーバーをハック。オリオン(Orion)に対するアップデートデータにバックドアを仕掛けた。Orionの顧客17,000社以上がアップデ…

『暴君誕生』(マット・タイービ著、ダイヤモンド社、2017年12月20日発行)

「礼儀だの正義だのといった堅苦しいルールは無視して、自分の考えを率直に表現する勇気をもとう」というトランプのメッセージに、日頃アメリカの現状に不満を募らせてきた人々の多くが、魅力を感じた。(p.46) 「何でもかんでもファックだ。移民も、移民の…

『南海トラフ地震の真実』(小沢 慧一著、東京新聞、2023年8月31日)

南海トラフ地震の発生確率は、時間予測モデルで計算されている。その考え方は、隆起量に基づく。2013年に30年以内に発生する確率が60%~70%とされた。2018年70%~80%に改定される。 2013年当時の地震調査研究推進本部の海溝型分科会の委員は、科学的に疑義…

『オホーツク核要塞 歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略』(小泉 悠著、朝日新書、2024年2月28日発行)

オホーツク海は大陸とカムチャッカ半島とサハリン、千島列島に囲まれた領域。 ソ連時代:ソ連太平洋艦隊と潜水艦部隊(結局何の役にも立たなかった?)が極東に配置されていた。ベトナムのカムラン湾にも1979年頃から配置。空母ミンスク。インド洋にも展開。…

『日本製鉄の転生 巨艦はいかに甦ったか』(上阪 欣史著、日経BP、2024年1月22日発行)

日本製鉄はいま一番熱い、攻めてる会社じゃないだろうか。会社はリーダー次第だが、橋本英二社長こそその典型例だ。 キーワードが多い ・価格は売り手が決める ・論理と数字がすべて ・事上磨錬(王陽明) ・マーケティング営業 ・トラブル減少による経験不…

『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(清原 達郎著、KADOKAWA、2024年3月1日発行)

大型株の株価には何が織り込まれているかわからない。 小型割安株は隙だらけなのでチャンスがある。 1998年K1ファンド運用開始。小型株をロングする。小型株は基本割安に放置されている。 ネットキャッシュ=流動資産+投資有価証券×70%ー負債 ネットキャッ…

『入門自然言語処理』(Steven Bird他著、オライリー・ジャパン、2010年11月8日発行)

NLTKは元もとペンシルバニア大学で作成されたPythonによる自然言語処理ライブラリー。 バイグラムは単語のペアである。コロケーションは頻繁に共起するバイグラム:例 red wine。 テキストコーパス 語彙資源:語彙項目(見出し語+品詞+語彙定義などで構成…

『磯田道史と日本史を語ろう 達人たちと語る歴史の秘密』(磯田 道史著、文春新書、2024年1月20日)

日本の歴史の中で一番の革命児・稀有なリーダーは織田信長であるということは専門家の一致する見解のようだ。あと源頼朝の評価が高いのが割と予想外。 本書のリーダー論はなかなか面白い。しかし、幕末の新選組剣客や龍馬暗殺者の議論など、あまり面白いとも…

『暴力とポピュリズムのアメリカ史 ミリシアがもたらす分断』(中野 博文著、岩波新書、2024年1月19日発行)

アメリカという国は、建国前から暴動や戦争が多発している国という印象を受ける。市民による自治あるいは自衛のために基本になっているミリシアという仕組みができたが、ミリシアは連邦政府に対抗する手段としても認められていた。しかし、対外戦争(イギリ…

『検索と発見のためのデザイン』(Peter Morville他著、オライリー・ジャパン、2010年11月26日初版発行)

質問ー検索ーフィルタリングーブラウジング間のモード移行 SERP:検索エンジン結果一覧ページはユーザーインターフェイスの急所を突いている。 ファセット型ナビゲーションには構造化されたメタデータが必要 ファセット検索(ファセットナビゲーション)とは…

『Apache Solr入門』(打田 智子他著、技術評論社、2017年5月10日発行)

LuceneはJavaインターフェイスなのに対して、SolrはJSON over HTTP ドキュメントの重みづけはLucene/Solr V6からOkapi BM25 スキーマは、フィールドとフィールドタイプ(数値、文字列、日付)を指定する。フィールドは非テキスト系とテキスト系に分かれる。…

『在日米軍基地 米軍と国連軍、「2つの顔の80年史」』(川名 晋史著、中公新書、2024年1月25日発行)

在日米軍基地は第2次世界大戦後の連合国による日本占領から現在まで続いている。当初の目的は日本の軍事的無力化であった。1952年4月のサンフランシスコ平和条約で日本は主権を回復したが、その前の1950年6月25日勃発の朝鮮戦争で日本本土の基地を朝鮮戦争出…

『Elastic Stack 実践ガイド』(惣道 哲也著、インプレス、2020年8月11日発行)

Elastic Search は全文検索ソフトとして2010年に登場した。索引検索を行う。 用語 転置インデックスは、単語と単語が出現する文書の組み合わせで作成されるインデックスのこと。 検索ライブラリー:インデクサとサーチャの機能を提供する。Apache Lucene(JA…

『Pythonではじめる情報検索プログラミング』(佐藤 達也著、森北出版、2020年12月18日発行)

単語 文字Nグラムとは、長さNの部分文字列のこと。N=1はユニグラム、N=2はバイグラムという。文字Nグラムの頻度分布でテキスト中の良く使われている部分文字列を調べたり、隣り合う確率の高い文字を調べることができる。 Physonの形態素解析モジュールにはMe…

『上昇 アメリカは再び〈団結〉できるのか』(ロバート・D・パットナム著、創元社、2023年7月30日発行)

1900年から1960年頃までアメリカは個人主義から協調へむかっていたが、そこから現在まで個人主義に向かっている。つまり、現在は、120年前と瓜二つだという。 アメリカ経済の繁栄:一人当たりGDPの持続的成長、アメリカの住宅は拡大、車が急増、乳児死亡率の…

『謎の平安前期 —桓武天皇から『源氏物語』誕生までの200年』(榎村 寛之著、中公新書、2023年12月23日発行)

784年長岡京遷都 794年平安京遷都(桓武天皇) 810年頃賀茂斎王始まる 887年仁和の大地震 905年勅撰和歌集『古今和歌集』の完成 1001年頃『枕草子』 1008年頃『源氏物語』

『ハイパーインフレの悪夢  ドイツ「国家破綻の歴史」は警告する』(アダム・ファーガソン著、新潮社、2011年5月25日発行)

1913年第一次世界大戦前 マルク、シリング、ドル、フラン、リラの交換価値はほぼ同じ。1ポンド20マルク。 1914年~1918年マルクの価値は2分の1となる。ドイツでは1916年まで課税でなく、公債で戦費が調達された。 1918年8月までにその1/2となる。夏の終わり…

債券運用

デュレーションってなんだろう | シグマインベストメントスクール デュレーションとは | PIMCO 債券の金利=ベース金利+信用スプレッド ベース金利の変動:=金利リスク 債券投資の平均回収期間であり、残存期間を超えることはない。 ※ここでいうデュレーショ…

『21世紀の金融政策 大インフレからコロナ危機までの教訓』(ベン・S・パーナンキ著、日本経済新聞出版、2023年10月18日発行)

フィリップス曲線:1958年発表。イギリスの100年の平均賃金の伸び率と失業率から失業率が低いときは賃金の伸びのペースが速い。 現代版フィリップス曲線の3つの主張 ・需要の増加が景気拡大の原動力のとき、賃金と物価の両方のインフレになる。 ・供給ショ…