2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『ヨーロッパ世界の誕生 ーマホメットとシャルルマーニュー』(アンリ・ピレンヌ著、創文社、1960年8月31日発行)

1935年に初稿が脱稿されたベルギーのアンリ・ピレンヌの遺作、息子さんと高弟によって完成され1937年に発行された。 第一章はイスラム侵入以前の西ヨーロッパ。ローマ帝国は地中海的性格を持っていた。4世紀にコンスタンティノープルが新しく首都となる(330…

『日英海戦への道 イギリスのシンガポール戦略と日本の南進策の真実』(山本 丈史著、中公叢書、2016年11月10日発行)

シンガポールを軸にして、イギリスの戦略、日本のマレー上陸・戦争開始直前までの作戦立案過程を分析している。大東亜戦争について米国との戦争ではなくイギリスとの戦争という新しい視点に基づいている。また、日本については陸軍と海軍の作戦の違いを際立…

『イギリス海上覇権の盛衰 シーパワーの形成と発展 下』(ポール・ケネディ著、中央公論新社、2020年8月10日発行)

下巻は、第7章から実質は第12章まで。終章があるが簡単なまとめ。 マッキンダー1904年「歴史の地理的転換」でコロンブス以来の征服の時代が終わり、社会の力の激発のすべては閉じられた環境で起きる。ロシア中央部(中央アジア)が再び世界の中軸地帯となる…