2013-01-01から1年間の記事一覧

『JFK CIAとベトナム戦争、そしてケネディ暗殺』(レロイ・フレッチャー・プラウディ著、和田一郎訳、文芸社、2013年12月15日)

戦争をビジネスにする人達が戦争をつくり出す。彼らが、第2次世界大戦の終わる前にすでに、冷戦の構図を作り、1945年に朝鮮戦争、ベトナム戦争につながる東西対決を企画した。この本を読むとベトナム戦争の本質がかなりよく理解できます。ヘリコプターがまっ…

『マホメット―ユダヤ人との抗争―』(藤本 勝次著、中公新書、1971年)

イスラム教の誕生からマホメットが、イスラム教国の基礎を築くまでの話。ユダヤ教を信じる部族を滅ぼすところ。今の宗教とは違って、昔の宗教は政治・経済そのものであったようだ。もしかすると、イスラム教国はまだ政教一致の段階なのかもしれないな。

『アラブ500年史』(上・下)(ユージン・ローガン著、白州英子訳、白水社、2013年11月発行)

上巻437ページ、下巻375ページの大著である。上巻はオスマントルコがマムルーク朝を倒す1516年〜1948年にイスラエルが第一次中東戦争を制するまで。下巻は、本編が2009年のオバマ大統領のカイロにおける演説まで。付録として2011年のアラブの春のことが書か…

『角栄のお庭番朝賀昭』(中澤雄大著、講談社、2012・12・3)を読む

田中角栄さんほど、人間的魅力に富む人物はいないと思う。この本は、角さんがすでに、自民党の政調会長になってからの話が中心なのだが、その後、首相に上り詰め、そして転落する前後、ロッキード事件で逮捕されてからの様子が傍で見ていた人の眼を通して赤…

さようなら iPad

個人で購入して1年半使用したiPad(Retina)が壊れてしまいました。夜、机の上においたまま、朝、電源を入れようとしてはいらず。修理にもっていきましたが、おそらく基板が壊れたらしいということです。iPadは壊れたら修理はできず、新品への取替え(3.5万…

『聖書と文明の歴史』(エルンスト・フォン・ドプシュッツ著、小林 泰雄訳、エルピス発行)

中世の聖書は、歴史〜経済まで影響。ユダヤ人のみが金融業を営むことができた(p.90)。「モーゼの律法は、ユダヤ人は、外国人には利子を取って金を貸して構わない。」「キリスト協会は、クリスチャンは、相手が誰であろうと、利子を取って金を貸してはならな…

『物語 近現代ギリシャの歴史』(村田 奈々子著、中央公論新社刊、2012年)

ギリシャといったら悠久の歴史をもつ国、という固定観念をもっていたのだが、この本を読んでそれはまったく違うということがわかった。まず、そもそもいまのギリシャのあたりにギリシャ王国ができたのが、1830年なのだ。中世においては、現在のギリシャの地…

『イスラエルとパレスチィナ』(立山 良司著、中公新書、1991年2月5版)メモ

シオニズム運動 テオドール・ヘルツル著『ユダヤ人国家』(1896年)に始まる。19世紀末以降、ユダヤ人がパレスティナに移民を開始。1920年4月サン・レモ会議でパレスティナが英国委任統治領となる。トランス・ヨルダンがパレスティナの東半分(ヨルダン川以…

『ハプスブルクとオスマン帝国』(河野 淳著、講談社メチエ) 近代政治の誕生

近代政治とはなにか?著者の見方が興味深い。近代に行なわれた政治 vs 近代的な特長をもつ政治国家身体論:中世ヨーロッパでは、「人体」のアナロジーとしての国家(王国)があった。(p.176)人体としての国家の頭と手足。体全体に対する四肢の貢献。頭によ…

『イスラームから見た世界史』(タミル・アンサーリー著)

オスマン帝国の誕生13世紀末〜メフメト二世(1433〜)がコンスタンティノープルを奪取する。イスタンブルに改名。ウルバン(ハンガリー人の技師)の射石砲は象徴的意味。オスマン朝は、ヨーロッパとアジアにまたがる帝国となる。現在のアメリカに似た多様な…

『国際秩序 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ』(細谷 雄一、中公新書)

国際秩序の思想には、均衡、協調、コミュニティの3つの原理がある。 (1)均衡はパワーを基本とし、パワーとパワーを均衡(バランス)させることを秩序の原理とする。しかし、力と力の均衡をとるのは脆弱で危険であり、戦争の原因になったとも考えられる。 (2…

『新版 大学生のためのレポート・論文術』(小笠原 喜康、講談社現代新書)の書式の件

『新版 大学生のためのレポート・論文術』(小笠原 喜康、講談社現代新書)を読む。この本は、論文の書き方についてのマニュアルとある。しかし、主眼は、卒論の書き方にあるようだ。「5.卒業論文の執筆」の章が面白い。「風邪を引かないようにすることも…

「民族紛争」(月村太郎)を読む。民族紛争がなぜ起こるかは消化不良な。

スリランカ(1983.7〜2009.5)、クロアチアとボスニア(1991.6〜1995.12(?))、ルワンダ(〜1994)、ナゴルノ・カラバフ(1990.1〜1994.5)、キプロス(1974)、コソヴォ(1997〜1999.3)の6つの民族紛争を紹介して、民族紛争の視点を提供しようとするも…

「ルーズベルト秘録 上・下巻」(産経新聞「ルーズベルト秘録」取材班)を読む

様々な書籍、資料からルーズベルト大統領の時代と、ルーズベルト自身についての解釈を試みる書。ニューディールから第二次大戦への参戦、特に、日米開戦、日本の敗戦が決定した後のヤルタ会談での戦後世界を決めるまでについての経過がよく分かる。日本が中…

ラジオデイズ・トークライブの印象 中島 武志さんの言葉に惹かれる

昨日は、ラジオデイズ・トークライブを聞きにいきました。https://www.facebook.com/photo.php?fbid=517832364960022内田 樹さん、平川 克美さん、中島 武志さんによるトークですが、第2部の途中から、小田嶋 隆さんが参入して4人に。宣伝では、TTP、憲法改…

『毛沢東の朝鮮戦争』(朱建栄著、岩波書店、1991年)戦後の世界の枠組みを変え、いまだに朝鮮半島分断のひずみを残す。朝鮮戦争のドラマを中国側から見た本

『毛沢東の朝鮮戦争』(朱建栄著、岩波書店、1991年)を読んだ。国民党との内戦に勝利した直後の新中国が、朝鮮戦争に参戦するまでの、毛沢東を中心とする指導部の意思決定の過程を分析したすばらしいレポートである。朝鮮戦争の経過を簡単に復習すると:金…

セミナーメモ:「簡単モバイルアプリ開発」〜 クラウドベース開発環境 Monaca を使う 〜

2013/7/25 スクエアfreeセミナー第33回 ベンチャー企業Asial社が開発したオープンソースの国産フレームワークMonacaを使えばHTML5とJavaScriptだけでAndroidやiOSのネイティブアプリを開発出来る。講師 : 手仕事工房(代表 岡崎 博樹)・Webアプリとネイ…

「電子書籍EPUBとPDFを簡単に制作・配信する方法セミナー」が9月4日に開催されます。

アンテナハウスはソフトウェア・パートナーと共同で、9月4日13時30分から、東京赤坂にて「クラウド型汎用書籍編集・制作サービスCAS-UB V2.2のご案内・セミナー」を開催します。アンテナハウスからは、①CAS-UBの新機能のご紹介、②CAS-UBを使ってEPUB・PDFの…

「EPUBリーダー比較調査」(暫定版)を公開しました。内容に関してコメントを集めています。

6月末より調査していましたが、2013年夏の時点における一般ユーザ−向けEPUBリーダーの比較調査の結果がまとまりました。 とりいそぎ、下記にα版として公開致します。取り上げたEPUBリーダーの選定あるいは評価の結果についてのコメントをいただければと存じ…

『簡単解説20ヶ条 消費税率アップ』を電子出版EXPOで500名に贈呈

いよいよ、今週:7月3日から5日は電子出版EXPOです。CAS-UBの出展も3回目となります。楽しみだねーー。さて、先日はCAS-UBで『簡単解説20ヶ条 消費税率アップ −その原則・特例と経過措置−』を制作・発売をご案内しました。校正のため2回ほど通読しましたが、…

フォントファイルを作る方法(メモ)

必要な字体だけが含まれるフォントファイルを作成する方法ODTTF の秘密フリーフォントのダウンロードサイト

EPUB3のfont埋め込みに関するメモ

・@font-faceの記述子サポート項目をEPUB3用に変更している。(font-family, font-style, font-weight, src, unicode-rangeをサポートする。) ・EPUB3リーダはOpenTypeとWOFFフォント形式をサポートすることを要求されている。 ・EPUB3は正式にフォント難読…

『お言葉ですが…』の縦書きにおける数字の表記についての意見(メモ)

高島 俊男『お言葉ですが…』(文藝春秋、1999年発行、文庫版)を古本屋で買ってきました。 高島さんの文章表記、漢字の表記に関する意見は非常に辛口だけど、なかなか参考になりますね。でこの中に、昨年いろいろ調べていた、縦書きにおける数字の表記につい…

『本を作るための新しい仕組みの登場(制作ツールから考える電子書籍論)』のEPUB版とPDF版を作りました

電子書籍の話となりますと、大抵は自分で本を出版している人、あるいは、Kindle KDP でセルフパブリッシングをしている人の経験談、個人で作った本を売る方法、売上げを増やす方法という話になります。世の中に本を作って売りたい人は大勢いますので、書き方…

「オリバー・ストーンが語るもう一つのアメリカ史」1,2巻

「1954年春の時点での戦略空軍の戦争計画・・・ソ連を600発から750発の核爆弾で攻撃し、・・・人口の80パーセントにあたる6000万人を殺害する・・・(p.149)」あきれたやつらだ。広島に原爆を落としたトルーマン大統領は、ルーズベルトの急死で副大統領から…

DITA Open Toolkitパネル:その2「CMS ベンダーからみたDITA−OTの限界」

パネルの続きで、componize(CCMSベンダ)のCTOであるFrank Shipley氏の発言を中心にまとめました。◆発言概要 ◇CMSに組み込むときの経験を語る[1]・DITAを採用するときデスクトップでDITA-OTを使って参照実装を行うとすばやくできる。それからCCMSに移行する…

DITA Open Toolkitパネル:その1「歴史・開発はどのように行なわれているか? を中心に。」

2013年4月のDITA North AmericaのパネルでIBMのRobert Andersonが説明した内容を主催者による録音を元に整理したものです。聞き取り間違いがあるかもしれませんが、責任は筆者にあります。◆Anderson氏の発言要旨DITA OTはOASISの完全外部にある独立のオープ…

デズニーランド記 2013・4・25−4・28

24日夜 Paradise Pier投宿25日ディズニーランドStarTourが新しくなっている。StarTourに前回乗ったときはつまらないと思ったのだが、今回は、StarWarsをさらに取り入れており、前回よりは好くなっている。はランドをうろつく。26日朝8時入園カーズランドにい…

飯間浩明「辞書を編む」三省堂国語辞典第7版の編集者による改訂作業の話

飯間浩明「辞書を編む」光文社(2013年4月20日発行)を今日買ってきて一気に読了した。三省堂国語辞典第7版の編集者による改訂作業の話だが、実に面白い内容だ。編集方針が、現在使われている言葉を収録して、中学生程度の利用者でもわかりやすいように言葉…

EPUB ナビゲーション文書の仕様について メモ

EPUB3.0仕様出典:IDPFのEPUB3仕様書よりhttp://idpf.org/epub/30/spec/epub30-contentdocs.html#sec-xhtml-nav2.2 EPUB Navigation Documents 2.2ナビゲーション文書2.2.1 イントロ・必須部品 ・HTML5 van要素の特殊化で表現する ・nav要素は機械可読性のた…