天変地異が周期的に一緒にやってくるという主題について、短い周期のものから長い周期のものまでを概観する。 台風、エルニーニョ、ラニャーニャ、竜巻、豪雨、干ばつなど気象災害、火山、地震など固体としての地球によるもの、パンデミックのような生物に起…
第2次世界大戦期から2006年までの歴代の大統領と政権の外交・戦争に関して行ってきたことを概観している。米国の各大統領政権の行ったことの記述も読みごたえがある。第1次世界大戦期にロシアがソ連になり、そして戦後のソ連との対立=冷戦、1991年まではソ…
コンクリートに混ぜるための砂が不足している。 世界で毎年470~590億トンの砂が採掘されており、その7割が建設用コンクリートに混ぜる骨材として使われている。砂の市場規模は約700億ドル。 20世紀都市化の進展とともに、構想ビルが増え、セメントの需要が…
昭和陸軍の参謀で、戦後も生き続けた人たちを取り上げて、各人の戦中から主に戦後の過ごし方をまとめた本である。 掲載されているのは、石原莞爾、服部卓四郎、辻正信、瀬島龍三、池田純久、堀栄三、八原博道。 著者は読売新聞の新聞記者である。戦争に関係…
1989年11月9日のベルリンの壁崩壊から1990年10月3日のドイツ統一の期間における西ドイツの外交について。外務大臣を務めたゲンシャーの役割を中心に分析。サロッテの『1989』と比較しても劣らない良書だと思う。 本書のメインの趣旨とは異なるが、ベルリンの…
宇宙の恒星の半分は連星。兵庫県立大学西はりま天文台「なゆた」望遠鏡。 全天で太陽以外に最も明るい星である「シリウス」(おおいぬ座)は、20天文単位離れた星の連星。天文単位とは太陽と地球の距離を1とする。 北極星「ポラリス」(こぐま座)は3重連星…
コーヒーを化学的視点で分析した本。単に美味しいコーヒーを飲みたい立場からはまったく面白くないし、あまり参考にならない。
パワー半導体とは、AC⇒DC(コンバータ)、DC⇒AC(インバータ)、電圧、周波数など電力の変換を行う。 2020年世界の半導体デバイス市場は50兆円。パワー半導体は2兆8千億円程度(p.22,80)。 パワー半導体は単機能半導体(ディスクリート半導体) FET:電界効…
2001年9月11日同時多発テロ発生。 2001年9月14日米国議会はアル=カーイダとその支持者に対する軍事力使用を承認。10月7日米軍がアフガニスタンに空爆を開始。 ブッシュ、オバマ、トランプ3代の大統領は戦争を終結できず。この間、米国政府や軍の司令官たちは…
第二次安倍政権は2012年から2020年まで。この間のアベノミクスについて、同じ著者による三部作の最後。アベノミクスは大規模金融緩和により、円安、株価上昇、GDP成長がプラス化などの経済復調をもたらした。しかし物価上昇は2%に届かず。2%の達成目標に…
中国の世界における経済的プレゼンスは米国に比肩する。輸出入貿易額は米国を上回り、中国の低所得向け対外融資は2020年でG7合計の4倍である。中国の自動車販売台数は米国の1.7倍である。 日本の対中貿易は2021年には対米貿易の1.7倍となった。 しかし、中国…
信用取引の方法を分かりやすく解説している。信用取引の始め方の説明としては分かり易くていいが、本書の売り買いのポイントを実際に応用できるかどうか? あまりにも株価の変動パターンを固定化しすぎているのではないか? 本書は基本的にチャートの形で判…
ロシアのウクライナ侵攻が始まったのは2022年2月24日午前5時。プーチンは当初首都キーウを短時間で制圧、ゼレンシキ―を追放、傀儡政権を樹立して、ウクライナを傀儡国家をするつもりだったようだ。そういえば、これは、旧ソ連のアフガン侵攻、旧関東軍の満州…
製造工程 イラストで分かる半導体製造工程|半導体業界研究サイト「SEMI FREAKS」 マスク製造:回路設計、フォトマスク作成 ウェーハ製造:シリコンインゴット、シリコンインゴット切断、ウェーハ研磨 前工程:ウェーハ表面酸化、薄膜形成、フォトレジスト塗…
孫子と言われる人物は二人いる。 孫武—春秋時代の呉で活躍した。前6世紀頃。 孫臏—戦国時代の斉で活躍した。前4世紀頃。 現在の『孫子』は三国時代の曹操(155-220年)が定めた魏武注版。 全13篇。 国、王、将、兵士、などについて、現在にも通じる合理的な…
ベリングキャットとは猫に鈴をつけるの意味。 クレムリンは情報操作の4Dを活用する。否定(Dismiss)、歪曲(Distort)、目眩まし(Distract)、恐怖(Dismay)。 ネット上の主張は仮説でしかない。それぞれの人が補強証拠を見つけて裏付けをとって検証する…
2008年のリーマンショックを契機として不況が発生し、世界が低インフレとなった。グローバリゼーション、少子高齢化、技術革新の頭打ちが要因として挙げられている。 ウクライナ侵攻前の2021年から高インフレが始まっている。戦争が主な原因ではない。2022年…
日本史研究はもう進展の余地が少ないのかと考えていたが、本書を読むとそうでもないようだ。例えば桶狭間の合戦。信長は2000人の動員で、今川の2万5千人とも言われる大軍との戦い。従来は迂回奇襲説が信じられてきたが、しかし正面攻撃説が受け入れられるよ…
ハイプとは感情を刺激する広告。フェイスブックで感情を刺激するメッセージは投稿を促す。感情を広める。(p.292) Twitterで2014年2月~3月にかけての2か月間、部分的に真実・部分的に嘘のニュースの拡散が急増した。クリミアの併合が起きたタイミングであ…
2020年1月31日英国が欧州連合(EU)を離脱。離脱推進派は、ブレグジット党のナイジェル・ファラージ、ボリス・ジョンソン首相。2016年の国民投票による。 ファラージは、2006年から2009年、2010年から2016年まで英国独立党(UKIP)の党首を務めた。欧州統合…
朝鮮王朝 1392年李成桂が建国、1897年に大韓帝国になる。明が政治制度のモデル。 最後の第26代高宗は11歳で即位。大院君(高宗の父)が取り仕切る。1868年以降の日本の明治維新政府樹立の書契を受け取り拒否など、排外政策堅持。 高宗新政は1873年から、日韓…
主に、2014年2月に始まったクリミア異変とロシア編入、2014年4月に始まったドンパスの親露派の占拠から5月11日の住民投票、独立宣言、2016年までのその後の各地域の変化を中心とするルポである。 単に現地に入ってみて歩くだけではなく、例えばクリミア問題…
計算ミスによる失敗の例を集めて紹介する本である。本書の中でも触れられているが、特に科学や工学分野では失敗の原因を突き止めて対策を施すことで次の失敗をさけることができる。なので、失敗したことを認め、原因を明確にするのは大変重要である。 そうい…
ニューハンプシャー州の田舎町であるグラフトンに、2004年にリバタリアンがフリータウンを作った。 ニューハンプシャー州は、「自由な生か、もしくは死」という自由をモットーとする傾向がある。その中でもグラフトンは規制に反対し、税金を少なくしようとす…
TikTokというショート動画の共有アプリの成功物語。技術的に言うとアプリのU/Iやバックグラウンドのバイトダンス共有のレコメンデーションシステムが優れている。また、マーケティングはクリエイターの組織化・マネタイズ、果敢な広告宣伝が優れている。なに…
先日、武田薬品の株を買うかどうかを考えるために、有価証券報告書を見て、1株あたり利益よりも、配当金の方が多いのに驚いたことがある。調べてみると、武田の配当金は2009年3月期以降、2022年3月期まで一株あたり180円に固定されていて、この間、赤字でも…
近衛前久は天文五年(1536年)五摂家筆頭近衛家稙家の長男として生まれる。 1467年応仁の乱以後、幕府権力は衰頽する。 1530年上杉謙信、1533年島津義久、1534年織田信長、1535年島津義弘、1536年豊臣秀吉、足利義輝、1537年足利義昭、1542年徳川家康、1543…
ロシアにおける主権に対する考え方は、国境を越えても外部迄及ぶもの。 ロシアにおける国民とは、民族的なロシア人(スラブの兄弟であるウクライナ人、ベラルーシ人)のこと。 秩序観は、ロシア人の住むところには、ロシアの主権が及ぶというもので、これが…
2017年に毎日新聞社会部長に、全国紙女性初の政治部長となった著者の体験を中心とした主に男女間の(ジェンダ―)バリアに関する話である。 さっと読んでみた範囲では、あまり面白くない。一般に新聞記者やジャーナリストが書いた本はつまらないが、本書もそ…
ドイツ人が第二次世界大戦の終結の瞬間まで、士気が高く、精力的に戦い続けた。その理由は戦友を救いたいという友情である。イデオロギーではない。連合軍のプロパガンダ作戦は影響を及ぼさなかった。アメリカの兵士も同じで、仲間のために戦う。テロリスト…