2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『イギリス史10講』(近藤 和彦著、岩波新書、2013年12月発行)

後書きを見て仰天、最初の企画会議が1997年7月とのこと。出版まで16年かかっているのだ。ローマ以前の時代から現代に近いところまでを簡潔にまとめた力の入った本という印象である。『ドイツ史10講』とともに読む価値のある本といえる。特に、ビクトリア女王…

『ドイツ史10講』(坂井 滎八郎著、岩波新書、2003年2月発行)

簡潔で、大変分かりやすいドイツ史である。ゲルマン時代〜ワイマ−ル共和政を経て、ヒトラーのナチ時代、さらに統一ドイツまで。特にビスマルク時代、ビスマルクが退陣してからドイツ包囲網が結成さて、第一次大戦にいたるまで。第一次大戦の終結から、ワイマ…

『日本はなぜ開戦に踏み切ったか 両論併記と非決定』(森山 優、新潮選書、2012年6月)

昭和16年12月8日の対米英蘭戦争の開戦にいたる意思決定過程を分析した本である。戦前の大日本帝国憲法が、リーダーとなるべき存在を明確に定めない欠陥憲法であったこと。その穴を埋めるべく、大本営政府連絡会議・懇談会なる会議が運営されたが、その会議の…