2012-01-01から1年間の記事一覧

「朝鮮戦争 金日成とマッカーサーの陰謀」(萩原 遼著、文春文庫、1997年)

朝鮮戦争がなぜ始まったのかは、ある程度想像できるし、米軍側を取材した本として「ザ・コールデスト・ウインター朝鮮戦争」を読んだこともある。しかし、本書は北朝鮮側の資料を調査したものである、という触れ込みで関心をもって読んでみた。金日成はソ連…

「アメリカジャーナリズム報告」(立花 隆)

「アメリカジャーナリズム報告」(立花 隆)を古本屋で購入して読む。ここに書かれているアメリカの新聞の話は、1978年頃である。懐かしい話が多い。それから30数年経過したわけで、インターネットやWeb広告に押された新聞社の苦境が伝わっているなかで、ア…

「横書き登場」横書きが一般的になるまでに随分と時間がかかっている

1.日本語の横書きが登場したのは、江戸時代の終わり。幕府が開国したころ。最初は右から左へ書き進めるものであった。縦組みの行が進む方向と書き進める方向が同じ右横書きから。2.明治初期の辞書は横転縦書きで、欧語との共存を図る。横転縦書きは、欧…

EPUBは本当に必要か。全部PDFで良いじゃないか を考える

「EPUBは本当に必要か。全部PDFで良いじゃないか」 http://feedtailor.jp/wp/?p=297もうだいぶ前のブログ記事で、結論は、EPUB必要ない、PDFで良いというもの、である。しかし、最初にあるように、「依然としてまとまらないような気がして」、「そしてまた5…

CAS-UB メルマガをEPUBに自動変換する機能が準備中

アンテナハウスのクラウド型電子書籍編集・制作サービスCAS-UB(www.cas-ub.com)は、8月上旬より、メルマガをEPUBに変換する機能を追加する。現在、CAS-UBユーザーはクラウド上でアルファ版機能をお試しいただくことができる。 現在公開されているメニュー…

『瞬簡PDF タッチ -かんたん手書き入力-』は、タッチ操作と手書き入力に対応したPDF書き込みツールです。

タッチ操作と手書き入力に対応したPDF書き込みツールです。タッチ操作で位置を決めながら、シームレスにペンで手書き入力することができます。これにより今までになかった 「紙と鉛筆の操作感」を実現しました。■『瞬簡PDF タッチ -かんたん手書き入力-』の…

文字の方向

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「ビジネスモデルとしての有料メルマガを考える」セミナー

メルマガ評論家の渡辺文重氏による、最近の有料メルマガの動きや未来についてのお話を中心とするセミナー。また、EPUBがメルマガにとって鍵なのではないだろうか、ということで、アンテナハウスは、メルマガを自動でEPUB3に変換するサービスを近く開始します…

EPUBによるメルマガ配信は新たな有料メルマガブームを呼ぶか?

週刊有料メルマガ『堀江貴文のブログでは言えない話』が発行数1万を超える成功を収めたのをきっかけとする第三次メルマガブームの最中です。新しいメルマガ配信スタンドがいくつかスタートし、また出版社による有料メルマガ発行の動きが活発化しています。週…

英数字正立論について―このままで良いのかWebでの英数字の横倒し

ワープロなどで横書した普通の英数字混じりの文章(英数字をWindowsIMEの半角英数で入力したもの)を、従来のアプリケーション(Officeソフトなど)で縦組で表示すると英数字は皆横倒しになります。これは、どのようにしてそうなったかの経過はわかりません…

iPad, iPhone アプリで散々な目にあった欧米の雑誌出版社の話

欧米の雑誌出版社は、iPad、iPhoneアプリで散々な目にあったようだ。現在は、アプリを止めて、HTML5ベースで、ターゲットデバイスに自動的に最適化されるWebページに転進しつつあるという記事。Why Publishers Don't Like Appsタブレットやスマートフォンで…

自主出版の前に問うべき7つの質問

■Seven Questions to Ask Before Self-Publishing http://www.susankayequinn.com/2012/01/seven-questions-to-ask-before-self.html1. 技術・技能は十分か? 2. 本の種類 3. 時間と資金をつぎ込む用意は? 4. 紙の本は諦めているか? 5. Indieは従来の出版…

卸売モデルと代理店モデル

卸売りモデル(wholesale)と代理店モデル(agency)の比較について次のブログ記事は一読に値する。 http://blog.smashwords.com/2012/03/does-agency-pricing-lead-to-higher-book.html(Does Agency Pricing Lead to Higher Book Prices?)☆前半はIndie書…

「遠い崖 ―アーネスト・サトウ日記抄」感想2 第11巻北京交渉

ハワイにやってきても、「遠い崖 ―アーネスト・サトウ日記抄」を読み続けているところ。激動の明治時代を描いている点、登場人物が多彩で、日記や私信を直接引用しているのでそれぞれの人格がよくわかる点で実に興味深い。第11巻の北京交渉の経過を読む。明…

「日本語組版における行配置の課題」(小林 敏、アンテナハウスCAS電子出版)

アンテナハウスの電子書籍制作Webサービスで制作された「日本語組版における行配置の課題」(小林 敏著、CAS電子出版)がこちらの次のWebページから無償で配布されています。○http://www.cas-ub.com/project/index.html(無償配布の出版物の項)

「瞬簡PDF変換7」とほかの製品の変換精度の比較表を比較してみると・・

アンテナハウスのWebページに、PDFからオフィスへの変換精度について、主要な製品の比較表が載っています。http://www.antenna.co.jp/pdftooffice/conv_compare.html他社とは、ジャストシステム、ソースネクスト、wondershare、コーレルだそうです。1年前の…

「遠い崖 ―アーネスト・サトウ日記抄」感想

3月下旬から読み始めて、7巻まで読んだ。実に面白い。第3巻の英国策論あたりは1866年。薩長連盟対幕府に公平に付き合う英国パークス公使と、幕府に肩入れするステレオタイプなフランス公使ロッシュの対立を浮き彫りにしていた。物語が次の巻へ進み、大政奉還…

「日露外交秘話」(丹波 實、中公文庫(中央公論新社)、2012年2月25日)

一番面白い箇所というか、英国のえげつなさを示している。p.197「51年、在京英国大使館から「対日平和条約において、日本に千島列島を放棄させるが、この放棄させる千島列島の範囲を曖昧にしておけば、この範囲をめぐって日本とソ連は永遠に争うことになり、…

「超」文章法 (野口 悠紀雄、中公新書)

野口さんの「超」XXシリーズの最近刊である。文章の長さが、150字、1500字、15000字、15万字が目安というのは面白い。150字がパラグラフ、1500字は論説やエッセイなどの短文、15000字は論文、15万字は本という区切りだそうな。15万字は新書版の本なのでかな…

「電子書籍交換フォーマットの共通化に向けた普及促進事業」の成果発表について

2月20日に行なわれた「電子書籍交換フォーマットの共通化に向けた普及促進事業」の「運用ガイドラインワーキンググループ報告」の資料を入手したのですが、この中に書かれた絵を見て失望しました。このガイドラインで想定している出版制作プロセスは、従来と…

縦組みにおける文字の方向性について

Unicodeコンソーシアムの技術レポートとして縦組み文書を作成したときに文字を正立させるか、寝かせるかについての仕様案が提案されています。日本語の書籍の中で、技術書はたいてい横組みですが、ビジネス書、文芸書などはほとんど縦組みです。日本語の縦組…

「瞬簡PDF」シリーズに待望の「編集」が追加になります

アンテナハウスの「瞬簡PDF」シリーズはデスクトップでPDFを簡単に使えるようにするアプリケーションソフトです。これまでは、作成(オフィス⇒PDF)、変換(PDF⇒オフィス)製品が中心でしたが、今度、新たに「瞬簡PDF編集」が追加になります。「瞬簡PDF編集…

縦書きでアルファベットや数字をどう表示するか?

縦書きでアルファベットや数字をどう表示するかというのは結構悩ましい問題です。いままでは、たとえばアルファベットのAに全角文字(A)と半角文字(A)を使い分けていたのですが、これは結構わずらわしいし、問題があります。で、全部(A)にしてしまった…

「PDFインフラストラクチャー解説」EPUB本の0.1版を公開しました

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。2005年から2008年にかけてブログで1000日間連載した「PDF千夜一夜」(http://blog.antenna.co.jp/PDFTool/)の記事を、昨年の末から整理して電子本(EPUB,PDF,Web)を作る作業に取り掛かりました。…

デスクトップ製品の新しい導入方式(ライセンス方式)

アンテナハウスではPDFデスクトップ製品に新しいライセンス方式「AH-ULL」を提案しています。http://www.antenna.co.jp/purchase/sitelicense.html#AH-ULL)AH-ULLは事業所規模に応じたライセンスでインストール数を1台1台管理する必要がなく事業所構内のPC…

「昭和陸軍の軌跡」(川田 稔著、中公新書、2011年12月20日)

本書は、昭和陸軍の一派として形成された一夕会を主軸にして、大東亜共栄圏構想、対米戦争にいたる経過を解釈しようというものである。 一夕会は、永田鉄山が中心になって形成した派閥だが、永田刺殺後、その後を継いだ、武藤 章、田中新一の大激論など、極…