「日露外交秘話」(丹波 實、中公文庫(中央公論新社)、2012年2月25日)

一番面白い箇所というか、英国のえげつなさを示している。

p.197「51年、在京英国大使館から「対日平和条約において、日本に千島列島を放棄させるが、この放棄させる千島列島の範囲を曖昧にしておけば、この範囲をめぐって日本とソ連は永遠に争うことになり、これは西側連合国にとって利益となるであろう」という趣旨の英国本国宛の極秘意見具申電報があった。

実際、この通りになっている。このままでは日露の平和条約は永遠に締結されないことになる。その前に、どちらかの国が無くなってしまうのかもしれないが。