『印刷のできるまで』(富士フィルム グローバルグラフィックシステムズ著、印刷学会出版部、2016年6月発行)

CIE Commission Internationale de  l’Eclairage 国際照明委員会

CIE L*a*b*表色系

CIE XYZを知覚的に理解し易くするために考案された

Lは明度、a軸は+がRed、-がGreen。b軸は+がYellow、-がBlue。

RGB、CMYKは装置に依存するデバイス・デペンデントカラー

バイス・インディペンデント・カラーにはXYZ表色系とCIE L*a*b*表色系が使われる。

カラーマネジメントとは、異なる色再現をもつデバイスの色を合わせる技術。ICCカラープロファイルによってデバイスの色再現範囲を示し、一貫した色基準で管理する。

印刷の標準化のため、JapanColor2001が提案された。JapanColor2011は印刷産業機械工業会+日本印刷学会がオフセット印刷用に作成。

また、雑誌広告基準カラーJMPAカラーは日本雑誌協会が制定した。

CMMの要素

1.入力用ICCプロファイルと出力用ICCプロファイルが必要。

 ICCプロファイルのファイル形式はInternational Color Consortiumが規格化している。

2.色変換ソフト(CMM):MacのColorSync、WindowsのICM2.0、アドビはACE、RIPにも独自CMMが使われることがある。

指定したCMYKに対して、ターゲットプロファイルのテーブルからL*a*b*値を計算する。デバイスプロファイルのテーブルからL*a*b*値に該当するCMYKを計算する。

3.測定器とプロファイル作成ソフト

ICCプロファイル

アドビの「JapanColor2001Coated」:

日本のコート紙のオフセット印刷CMYK、インキ総使用量350%でマスキング設定、墨版生成が利用しやすい条件。RGBからCMYK変換に使う。

sRGB:

マイクロソフトとHPがRGB用に作成した。デジタルカメラはsRGBで撮影するものが多い。

AdobeRGB:

sRGBより広い色域であり、一眼レフのデジカメで採用されている。CMYKをほぼカバーし、DTP用として一般的。

◎高付加価値印刷

7色印刷:HiFiカラー(RGBを追加)

6色印刷

特色印刷

高精細印刷:スクリーン線数300線以上

高輝度印刷:蛍光インキを使用する

UV印刷:紫外線照射で瞬時に硬化するUVインクを使う

箔押し:箔を熱と圧力で紙に転写する。ホットスタンピング。

クラッチ印刷:スクラッチインキ

感熱印刷:温度によって色が変化する

香料印刷:香りを封じ込めたマイクロカプセルをインキに入れて印刷する

◎印刷インキ

プロセスカラーのインキ:CMYKCMYKを混合しても完全なグレーにならない。

特色インキ:基準色20~30種類、金、銀、蛍光色など

◎紙

製本の綴じは紙の繊維方向に並行とする

縦目の紙は偶数版は横長、奇数版は縦長。

横目の紙は偶数版は縦長、奇数版は横長。

◎製本

面付けした状態で印刷したとき、折りトンボがある。