2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『戦争の日本中世史』(呉座 勇一著、新潮選書、2017年4月発行第6刷)

蒙古襲来から応仁の乱までの200年間の武士を中心とする戦いの話。鎌倉幕府成立から多少の時間を経て、平和ぼけしていた武士に襲いかかった蒙古襲来の話。悪党論南北朝時代南北朝の終戦後足利義満の治世〜応仁の乱まで。過去の研究を**史観として規定してそ…

『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』(鈴木 俊幸著、平凡社、2010年発行)

江戸の終わり頃から明治の初めに掛けての、絵草紙を流通(版元、絵草紙屋)の状況をから見た本である。書籍が人生・社会にとって不変の価値を持つものであり、姿勢を正して紐解くものなのに対して、絵草紙は無駄で自由気ままなもの。行ってみればいまのコミ…

『米欧回覧実記5ヨーロッパ大陸編・下』(久米邦武編著 水沢周訳・注、慶應義塾大学出版会、2008年6月発行)

下巻は、スイスを訪問し、観光を楽しむも急遽帰国せよとの指示が来て、スペイン・ポルトガルを訪問せず、マルセイユから帰国の途につく。マルセイユ、地中海の旅、スエズ運河から紅海を経て、アラビア海アデンを見る。セイロン島、シンガポール、サイゴン、…

『米欧回覧実記4ヨーロッパ大陸編・中』(久米邦武編著 水沢周訳・注、慶應義塾大学出版会、2008年6月発行)

ロシア、デンマーク、スエーデン、北ドイツ、南ドイツ、イタリア、オーストリアを訪ねた記録。ちょうどクリミア戦争(1853年9月〜1856年2月パリで和平会議スタート)が終わって23年、第一次世界大戦まで40年の時期のヨーロッパの様子が分かる。本書では訪れ…