説明深度の錯覚:説明する前と説明するあとで理解が深まるp.30
人間が一生に貯める知識の量は一ギガバイト程度(ランドアー)p.37
人間のニューロン数は1000億個 p.40
人間は自分が思うよりも無知である p.46
超記憶症候群は脳の記憶容量が大きいことを示す。過去を想起できる。しかし、それは負担である。p.50
動物のニューロンと神経系の発達は行動のためp.54
顔認識システムは、ある顔にどんなときも見られる本質的な特長を見つけるp.58
本質的かつ抽象的な属性を抽出する。脳はもっとも有益な情報を選び出し、それ以外を捨てる。p.59
パブロフの単純な条件反射=恣意的な関係の学習はなりたたない。ネズミも因果関係があることを学習する。つまり推論の能力がある。p.64 因果的推論は因果的メカニズムについての知識を使って変化を理解する。p.66
認知的推論には、前向き推論(原因がどのような結果をもたらすかを推論)と後向き推論(結果から原因を探す)がある。p.70
前向き推論には大抵シミュレーションする。後向き推論の方が難しい。
存在しうる他の世界を想像する=反事実的思考は人間の特性。p.78
コインが回転する。直線上を回転するときの回転角度を円周上を回転するときの回転角度に適用してしまう誤ち。p.85 因果モデルの適用の誤り。
因果的推論の適用範囲に注意するべき。
因果的推論には2種類ある:連想的思考(直ぐ)、ルールに基づく思考p.90 直感と熟慮。
古き良き人工知能ではソフトウェアとハードウェアは別。p.102 思考と身体は別という考えに繋がる。発生しうる全ての結果をプログラムする必要がある。
ロドニーブルックス ロボット工学の革命p.106 行動が先にある。ルンバ。
包摂アーキテクチャ。
人間や昆虫はあらかじめ膨大な計算をしてから行動するのではなく、世界についての事実を使って行動を単純化する。p.116
脳と体は強調して反応する。p.118 思考や記憶に体を使う。p.121 知性は単なる情報処理装置ではない。
思考は情報を処理する上で環境を使う。世界は外部記憶の役目を果たす。p.122
知性は集団的協業という背景の中で進化してきた。p.126
人間は他者と共に何かをしようということに関心をもつのが特長。p.132
ネット検索で知っているつもりになって自信が生まれることがある。しかし、成果とは無関係。例えば投資について。p.154
協調するには自分が知っていること、他者が知っていることを意識する必要がある。コンピュータにはまだ他者と協調ができない。p.156
自動化のパラドックス。GPSに依存しすぎて崖から落ちる。p.158
ロイヤル・マジェスタ号の座礁事件。GPSを信じ切っていた。しかし、GPSの信号を伝えるケーブルは切れていた!p.160
クラウドソーシングの成功(wikiペディアなど)は、知識のコミュニティ。p.168
ワクチンに対する知識を深めても、ワクチン接種を受けさせるという人は増えない。p.175⇒欠乏モデルが間違い。
サイエンス・マイク:文化的価値観が認知に及ぼす影響。p.178
遺伝子組み換え食品は、科学的には安全であると考えられている。しかし、反対意見が多い。p.181 仕組みに対する誤った理解が抵抗に繋がる。遺伝子組み換え、高エネルギー放射、ワクチン。人間は誤った因果モデルで拒否することが多い。p.184
集団浅慮p.191
因果的説明と理由の説明。因果的説明では知識の不足を認識し謙虚になる。理由の説明をさせると認識不足が改まらない。p.199
偉大な業績は一人だけに帰するものでは無くコミュニティの存在が大きな要因である。p.218
スピアマンは因子分析で知能のg因子を見つけた。知力を必要とする仕事で適切な人を見つける指標として使える。p.223
集団としての知能はc因子がある。集団としての成果で評価することも重要。p.231
見たこと・知っていることを理解していることと混同しがち。p.235
自分が何を知らないかを知ることが重要。p.239
お金に関する意思決定において、消費者の理解度は非常に低い。p.253
非直線的変化を理解していない。複利効果、債務の金利と元本の関係。p.255
説明は多すぎても少なすぎてもだめ。p.256
意思決定は知識のコミュ二ティに依存する傾向がある。p.261
専門家は自分に理解できるのだから、他人にも理解できると考える。しかし、これは誤り。p.263
金本位制とヤップ島の「ライ」(ドーナツ状の石)とは本質は同じ。両方とも共同体が信頼を寄せているから価値が生まれる。p.265
環境を変えることで、意思決定のプロセスを変化させる。例えば、野菜をピザの前に置くと選択される可能性が高まる。(ナッジ)p.270
ダニング・クルーガー効果:パーフォーマンスの低い人ほど自分のスキルを高く評価する。パーフォーマンスの高い人は自分の成果を低く評価する傾向がある。p.278