『B.C. 1177 古代グローバル文明の崩壊』(エリック・H・クライン著、筑摩書房、2018年3月)

B.C. 1177(頃)に後期青銅器時代に属するエジプトから、東地中海沿岸、トルコ、ギリシャキプロスあたりの古代文明が滅びたという。

従来は、海の民に原因が着せられていたが、必ずしもそれだけではなく、さまざまな原因が重なり合っていた。特に、貿易で相互依存していた国々が複雑系を作っていて、そのシステムが崩壊したと考えるのがよさそうだ、というのが著者の主張のようだ。

それにしても、古代の各地の王達がお互いに粘土板で手紙を交換していて、それを保管所に保管していたというの実に面白い。