『逆転の大中国史 ユーラシアの視点から』(楊 海英著、文春文庫、2019年3月10日発行)

ユーラシアの草原を中心にして中国を見ると、草原から下ったところにある狭い地域となる。中華思想は中国をすべての中心であると考えるが、ユーラシア史観からは反知性的であるとする。中国の歴史の中で、農耕民族の王朝は、前漢後漢、明の700年、遊牧民が支配した王朝は、隋、唐、元、清の700年なのだそうだ。

本書は、中国は漢民族を中心とする中華民族の国という概念は、中国共産党が作ろうとする歪曲された中国観であるということを主張する。

そのとおりかもしれない。