『日中戦争全史 上巻』(笠原 十九司著、高文研、2017年7月発行)

1915年対華21箇条要求から上海事変、南京攻略までを纏めている。

日本軍は上からの統制ができていない。また、現地が中央の方針を聞かずに戦争行為に走っても、これを処罰できずに追認する、ということがずっと続いている。

また、報道は事実を伝えずに、都合の良い一方的な情報を流して国民が事実を知らずに、怒ったり、喜んだりしている。

まったくもっておかしい。

これは現在でも変らない。

中国で暴走したのは陸軍だけかと思ったら、海軍は上海で謀略をしているとは驚きである。下士官にお国のために死んでくれと平気で言えるのは、後の海軍の特攻に繋がる。まったくがっかりだ。