新型コロナウィルスCOVID-19と戦うための情報システムの必要性についてーその3

新型コロナウィルスとの戦いのための情報システムについて考える。前回[1]は確定情報を如何に早く集めるかを考えてみた。今回は別の側面から考えてみる。

「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年4月1日)を読んで考えたことのメモ。対策としては、次のようなアプリが考えられる。

1.「リンクが不明な新規確定患者は報告時点では、リンクがつながっていないことも多く、把握には日数を要する。」感染したと思われるときから確定する時点まで14日のタイムラグがあると、その間に行った場所、行ったことを忘れてしまう。質問されても思い出せないだろう。日頃から行動ログを残すアプリがあると良い。行動ログを自動的にとってアプリの内部に保存しておく。必要が生じたとき、それをユーザーがアップロードしてデータベースにためる。データベースには時間と位置の記録を登録し、他に時間と位置が重なる複数の感染者があればリンクを設定できる。

2.確定患者に頼らないリアルタイムの情報分析を行うには、例えば、自己診断アプリを配布して、アプリを使って自己診断させる。自己診断で蓋然性が高いという情報を早めに収集する。但し、いくら自己診断といっても、症状が出てからでないと診断しないだろうから。発症までのタイムラグが生じるだろうから、リアルタイムにはならないだろう。

3.大勢が集まるイベントの情報を収集しておく。そのイベントに行ったかどうかを自己診断の項目に入れることも考えられる。

 「調査の電話に出てくれない」感染拡大の若年層、追跡拒否のケースも 

聞き取り調査に出てくれないという対策には、聞き取り項目を入力して情報収集するアプリを作ってインストールしてもらうなどの対策が良いと思う。東京都は副大臣に宮坂さんがいるのだからその位考えられると思うけどなあ。

新型コロナ対策にデータ活用 プライバシーと両立課題

「個人の位置データがあれば、夜間の都心部でどんな場所に人が集まるかの傾向や、学校が休校中の若者の行動範囲などがつかめる。感染者が発生した後、どこでクラスターが生じたか詳しい検証もできる。」(上記記事)

LINEは2530万人の健康調査結果を政府(厚労省)に提出した。

新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の対応について|内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室

主要駅の人の流れの推移。

コロナ濃厚接触をスマホで追跡 米アップルとグーグル

https://blog.google/documents/57/Overview_of_COVID-19_Contact_Tracing_Using_BLE.pdf(その概要)

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[1] 新型コロナウィルスCOVID-19と戦うための情報システムの必要性についてーその2

[2] 新型コロナウィルスCOVID-19と戦うための情報システムの必要性について