『お金の流れで読む日本と世界の未来』(ジムロジャース著、PHP新書、2019年1月発行)

新書なのでやむを得ない部分もあるが、雑ぱくな議論が多い。そもそもジムロジャースが雑ぱくな議論が持ち味のような気もする。また、いろいろなしがらみを外して、大きな目でみると方向性は正しいように感じる。長期投資の観点で考えると正しいかもしれない。

とりあえずまとめるとロジャースのすすめは:

北朝鮮と韓国が一体化したときの朝鮮半島北朝鮮の開国に期待する。北朝鮮には若い女性がいて、子供を生むことに躊躇無い。なにより借金が無い。北朝鮮金正恩は開国の準備を進めている。

・中国。中国は世界の覇権国になる。台湾と中国は統一されるだろう。一党独裁国家は別に悪くはない。シベリアやバイカル湖のあたりは中国が支配するようになるだろう。中国にはユニコーン企業が多い。また、エンジニアが多い。

・ロシアは農業が有望だ。ロシアは国際的な債務が少ない。ロシアへの経済制裁が強化されているが、トランプがロシアを痛めつけようとすれベするほど、中国とロシアの距離が縮まる。

アメリカは前途有望ではない。世界最大の債務国で借金が多すぎる。アメリカで上がっているのは一部のメガIT企業だけ。株価がアンバランスである。

日本は有望ではない。国内の(国内の)借金が多すぎ。未来を食いつぶしている。日本の経済成長は表向きだけである。日本という国はいずれなくなるかもしれない。10歳なら逃げろという。日本から皆逃げ出してしまえば、日本という国は無くなるだろう。たぶん、ロジャースの予想は日本から皆逃げ出してしまって、日本という国がなくなるということなのだろう。但し、日本は国際的には300兆円の債権がある世界最大の債権国である。