『仮想通貨バブル』(日本経済新聞社、日経プレミアシリーズ、2018年3月)

2017年は仮想通貨バブル。ざっと読んで動向を理解するのには良い。さすがに新聞記者の書いた本で、本書を読めばひとおおり最新の動向がわかるのが良い。

仮想通貨は役に立たないという人と、役に立つという人がいる。事実として仮想通貨の残高がかなり大きくなっていることはみとめておきたい。

ICOが存在できる理由は理解できない。なぜICOにお金を投資する人がいるのか? 誰も投資しなければ成り立ちようがないはずなのに、結構大きなお金を集めているけーすがあるようだ。

マイナーが中国勢中心だった時代は変るんだろうか? SBIホールディングスGMOインターネットDMM.comなどの日本勢がマイナーとして参入しているのにはちょっとビックリだ。

いづれにしても変化は実に激しい。

日本の現金決済比率は65%で、先進国の平均32%の2倍以上だという。ATMの管理から現金の輸送まで含めると、銀行界全体でキャッシュの管理になんと年間2兆円掛かっているという。日本では現金からデジタル通貨への移行は大きな課題なことは確か。

でもSUICAのような仕組みをもっと便利にするのが良いという気もする。そもそもSUICAのチャージが小銭の現金ということから不便である。しかし、SUICAは無くしやすいし。あまり便利になってしまうと、紛失やらなにやらのリスクが大きくなるからなあ。