『野生化するイノベーション 日本経済「失われた20年」を超える』(清水 洋著、新潮選書、2019年8月発行)

書名が面白い。

イノベーション経営学的な研究成果のまとめ。イノベーションとは経済的な価値をもたらす新しいものごと。経済的な成長の源泉。

革新的な発明であっても実際の効果発現には時間が掛かる、時間差がある。競合技術の進化、補完的な技術や制度が必要。電灯には発電、電線などが必要。

イノベーションの測定には唯一絶対の方法はない。一般的には全要素生産性TFP)がある。これは成長会計による方法。

イノベーションを起こす人が企業家。アントレプレナー。新規性が高い試みは経済合理的な決定よりも楽観的な期待に基づく意思決定が必要なようだ。

イノベーションを起こすための3つのルール

  • 私有財産制度。イノベータが得をする制度
  • 科学的・合理主義
  • 資本コストの低下

イノベーションのジレンマを解決するためにはポートフォリオを組む。ポートフォリオ上の役割が異なる部門は評価基準も変える。

日本のイノベーションは衰えたのか? 1990年代に入ると、労働の投入量、資本の投入量、イノベーションがすべて減少している。低成長の犯人はイノベーション不足のみではない。

日本企業は流動性が小さいために老化が早い。設立後10から20年でROAがピークになりその後低下する。収益力が落ちる。米国企業は加齢しても収益力が落ちない。

企業単位で考えるか、スピンオフ(親企業の資本の援助を受ける)やスピンアウト(資本援助なし)も考えるか。

流動性ベンチャーキャピタル

基礎研究を誰が負担するか。

破壊のコストを誰が負担するか。