『ブラックホールとの遭遇』(W・サリバン著、ブルーバックス、1980年11月20日発行)

1844年、一番明るい恒星シリウスの軌道はふらついている。伴星があるのではないか?(ベッセル)19年後伴星が発見された。高密度の予想。1930年チャンドラセカールは恒星はどこまでもつぶれるという論文を出した。

1915-1916年シュヴァルツシルトアインシュタイン方程式を簡易的に解き、赤方偏移が無限大になる半径を示した。1939年オッペンハイマーらも恒星が収縮したあとのことを示した。

短い周期でパルスを出すX線星3つ。1971年ウルフの観測で、ケンタウルス座X-3のX線パルスの周期は4.8秒であるが小さく不規則に変化することが分かる。大きな主星の周りを小さなパルサーが回るモデルが提唱された。かに星雲パルサーは毎秒30回転する中性子星白鳥座X-1のX線は変化が激しい。X線変光星。一定の周期がないようだ。白鳥座X-1はブラックホールか否か。

さそり座X-1は強いX線源。普通の恒星と中性子星が相手の周りを回っているという説。

ヘルクルス座X-1のパルスの周期は1.24秒。41時間周期で変化する。

X線バースト。1971年ソ連のコスモスが初めて発見した。1979年初めごろまでに30個見つかる。

M87銀河の中心に巨大ブラックホールがあるという説。

本書が書かれたのは40年ほど前であり、はまだブラックホールが完全には発見されていない時代の本で、ブラックホールかもしれないというX線パルサーの観測の話などが中心になっている。