2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない』(ジョージ・チャム+ダニエル・ホワイトソン著、ダイヤモンド社、2018年11月発行)

まだ答えの出ていない大問題について纏めた本。 宇宙は何でできているのかが分からない。粒子では5%程度しか説明できない。27%のダークマター。68%は正体が不明。ダークエネルギーと呼ばれる。 ダークマターの存在は、宇宙の回転のスピードが星の数より速…

『敗北者達 第一次世界大戦はなぜ終わりそこねたのか 1917-1923』(ローベルト・ゲルヴァルト著、みすず書房、2019年2月発行)

本書を読むと、20世紀の前半は世界中で清算な暴力の嵐が吹き荒れた時代であったという印象が強くなる。特に、第一次大戦で戦争が総力戦となり、大がかりな殺戮の場所となった。一方、戦争の間の期間について、これまでは、第一次大戦と第二次大戦の間に、つ…

『投資戦略の発想法ーゆっくり確実に金持ちになろう』(木村 剛著、講談社発行、2001年2月発行)

1章 投資の本なのに、最初に節約してお金を貯めろという。純粋な投資の話は、極少ない。 著者は財産形成の方法としては、①生活防衛資金の段階、②三分割ポートフォリオの段階、③株式20銘柄ポートフォリオの段階の三段階を提案する。 「株式は何でも良いから20…

『信長公記―戦国覇者の一級資料―』(和田 裕弘著、中公新書、2018年8月発行)

太田牛一(うしかつ)の信長公記から主立ったところをピックアップして解説する。比較的生の文にちかいだけ、生々しさと身近さを感じるところが良い。 信長像の大半は信長公記から得られると言っても良いようだ。戦国時代の信長像が現在になってもなまなまし…

『免疫と「病」の科学 万病の元「慢性炎症」とは何か』(宮坂 真之/定岡 恵著、講談社ブルーバックス、2018年12月発行)

第1章 慢性炎症は万病の元 この章は概説である。医学を学ぶ人達の基本。炎症は、異物や痛んだ組織が作る産物に対する生体反応である。炎症は局所で起きるが、サイトカインを通じて体全体に伝わる。サイトカインは警報役。炎症性サイトカインは他の場所に影響…

『考え方ひとつで人生は変わる』(稲盛 和夫著、PHP研究所、2015年5月発行)

稲盛さんの本にしては、若い頃の話とか、学校時代の話や松風工業に入社して直ぐの研究活動の話、つまり若い頃の話が比較的多い。もちろん後の方に、JALの再建や盛和塾の話もある。NHKのインタビューから構成したためのようだ。しかし、言っていることはまっ…

『世界経済チキンゲームの罠』(滝田 洋一、日経プレミアシリーズ、2019年3月発行)

○米国の財政の問題 ・予算の成立が遅れて政府機関の閉鎖:2018/12/22~34日間は過去最長 ・財政の壁:2019/3/1~ 9月頃米国債務上限? ・輸入車に対する関税25%(日本には痛い)日本との2国間物品貿易協定(TAG)協議中は適用しない。自由貿易協定(FTA)…

『アメリカの終わり』(フランシス・フクヤマ著、講談社、2006年11月28日発行)

本書のテーマは2001年9月11日以降の米国の外交政策である。フクヤマは自分自身がネオコンであると考えてきたが、イラク戦争を始めた動機になっとくできなかった。イラク戦争は意味がないと考えていた。ネオコンはフクヤマにとってもはや支持できないものとな…

株式投資の基本的考え方について(メモ)

株式投資をするには、株主にとっての企業の価値は何か? をまず理解するのが良い。 支配株主またはオーナー的な考え方 長い目で見れば、株の価格は企業価値により決まるはずだ。ここでいう、企業価値とはつまり企業のもつ資源(人、技術、資本)を結集して、…

『FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを元に世界を正しく見る習慣』(ハンス・ロスリング著、日経BP社、2019年1月発行)

最初の質問には、3問しか正解できなかった。ほとんどチンパンジー以下(偶然より悪い)レベルである。その理由は自分の思い込みに基づくバイアスにある。世界全体の状況は全然把握していなかったのにも関わらず実態より良くないと考えていたため間違いが偶然…

『戦後兜町事件史 日本の政治経済50年の歩み 上』(水沢 溪著、三一書房、1995年6月30日発行)

『証券価格と利子率・1874~1975』(一橋大学経済研究所・日本経済統計文献センター、1977年刊) 株価の形成は産業の発達と密接な関係がある。 1945年3月10日東京大空襲で各地の証券取引所が閉鎖となる。 1946年2月17日金融緊急措置令。預金封鎖。しかし、株…