軍事

『「帝国」ロシアの地政学 「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(小泉 悠著、東京堂出版、2022年4月25日9版)

ロシアにおける主権に対する考え方は、国境を越えても外部迄及ぶもの。 ロシアにおける国民とは、民族的なロシア人(スラブの兄弟であるウクライナ人、ベラルーシ人)のこと。 秩序観は、ロシア人の住むところには、ロシアの主権が及ぶというもので、これが…

『タリバン台頭 —混迷のアフガニスタン現代史』(青木健太著、岩波新書、2022年3月18日発行)

アフガニスタンは文明の十字路。中東、南西アジア、中央アジアの結節点として周囲の勢力のせめぎあいの場所。アメリカは中国の対立に軸足を移すなかで、アフガンから撤退。今後は中国の影響が大きくなる。ロシアもタリバンの後見人となるか。 アフガニスタン…

『アフガン侵攻 1979-89 ソ連の軍事介入と撤退』(ロドリク・ブレースウェート著、白水社、2013年2月10日発行)

ソ連第40軍と航空部隊は1979年12月25日アフガニスタンに侵攻を開始し、1989年2月までに主力軍は撤退を完了した。 1973年7月ダウドは共産主義将校の支援を得て、無血クーデターによって国王を退位させる。ソ連はダウドを支援し友好関係を結ぶ。しかし、徐々に…

『現代ロシアの軍事戦略』(小泉 悠著、ちくま新書、2021年5月10日発行)

ロシアは欧米に比べて経済力でも、技術力でも劣勢なので対抗策を考えている。 ロシア連邦軍は2021年定数101万人、実勢90万人。徴兵25万人、職業軍人21万人、契約軍人40万人他。 現在はポスト・ポスト冷戦時代だ。 NATOの拡大 1999年NATO第一次東方拡大でチェ…

『戦争はいかに終結したか 二度の大戦からベトナム、イラクまで』(千々和 泰明著、中公新書、2021年7月25日発行)

戦争の終結の形態は一方の極に「紛争原因の根本的解決」、他方の極に「妥協的和平」があり、それをめぐって「現在の犠牲」と「未来の危険」のジレンマとどう評価する結果に依存するという。 1.第一次世界大戦 仏・英を中心とする連合国はロシア革命でロシ…

『ハイブリッド戦争 ロシアの新しい国家戦略』(廣瀬 陽子著、講談社現代新書、2021年2月20日発行)

本書はハイブリッド戦争を外交政治面で位置付けることを目的とする。ハイブリッド戦争は2013年11月のウクライナ危機でロシアが使って注目を集めた。 武力対決以外に、政治、経済、プロパガンダ、心理戦、テロのようは非対称戦争、サイバー戦、民間軍事会社(…

『中国はなぜ軍拡を続けるのか』(阿南 友亮著、新潮選書、2017年8月25日発行)

中国がGNPで大国となり軍事費も米国に次いで多くなっている。空母まで備える中国海軍の軍拡は日本を含む周辺諸国への大きな圧力となっている。本書は中国がなぜ軍拡を続けるかを、中国の軍が国軍ではなく共産党の私的軍隊であるという観点から整理している。…

『操られる民主主義 デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか』(ジェイミー・バートレット著、草思社、2018年9月発行)

本書は、インターネット・テクノロジーの民主主義への脅威を警告する。具体的な例としては、第3章 ビッグデータと大統領選が一番だ。2016年のアメリカ大統領選の「プロジェクト・アラモ」にはびっくりだ。選挙の投票行動に影響を与えられそうな人を選んで、…

『北朝鮮 核の資金源「国連捜査」秘録』(古川勝久著、新潮社、2017年12月20日発行)

かねてより、北朝鮮がミサイルや核を開発する技術とか資金源がどこから来るかを不思議に思っていた。この本で、その一部は分かる。技術開発の深部は分からないが、北朝鮮がどのようにして世界中にネットワークを張り巡らし、製品やサービスを提供してビジネ…

『北朝鮮発第三次世界大戦』(柏原 竜一著、祥伝社新書、2018年1月10日発)

内容的にかなりずさんな論議が多く、決めつけと煽りが多いような印象をうける。例えばあとがきには、「米中対立から始まる世界大戦は回避できないでしょう」とある。しかし、8章1節には、少なくとも2018年のうちに極東で大規模な軍事紛争が発生する可能性は…